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マンションに防音室が欲しい!防音室を手に入れる具体的な方法や費用目安をご紹介!

近年では、マンションなどの集合住宅で生活をする方が増えていることもあり、日常生活の中で音の問題を抱える方が増加していると言われています。日本では、古くから「マイホームを手に入れることができて一人前」など、将来的には新築戸建て住宅の購入に憧れている方が多いと思います。実際に、マンション暮らしの人が増加していると言われる昨今でも、日本全国の住環境で見ると戸建て比率が80%以上に上るというデータがあります。ただ、これが首都圏や大阪市内などの都市部になると、戸建て比率が60%強になるなど、一気に共同住宅比率(マンション)が高くなります。

そして、マンションなどの集合住宅で生活する方の中には、楽器の演奏や自宅カラオケなど、時間帯を気にすることなく、自由に音を出せる環境を作るため、自宅に防音室が欲しいと考える方が多くなっているようです。実際に、阪神防音にも分譲マンションなど、集合住宅に住むお客様からの防音工事に関するご相談が増加しています。

そこで当コラムでは、「マンションに防音室が欲しい!」とお考えの方に向け、ご近所さんに迷惑を掛けない防音環境を手に入れる手段と、それにかかる費用などをご紹介します。

データ参照:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査

マンションに防音室を設ける手段について

それではまず、マンションに防音室を設ける手段についてご紹介しましょう。「防音室を作る」と聞くと、専門業者に依頼して防音工事を行うことをイメージする方が多いと思いますが、実はいくつかの手段が存在しています。

ここでは、マンションに防音室を設けるための手段について、大きく3つに分けてご紹介します。

①壁に防音対策を施し遮音性を高める

マンションで防音室を作る方法として、最も安価で簡単なのが、壁に遮音性の高い素材を使用して防音壁に作り替える方法です。そもそも、マンションなどの集合住宅が音の問題を抱えやすい理由は、隣家との生活空間が壁一枚、床一枚で隔てられているだけで、壁の防音性の低さなどが原因で音が貫通しているためです。

したがって、隣家との境界壁について、壁の中にグラスウールなどの吸音性のある素材を充填し、壁の防音性を高めるといった手法が採用されることが多いです。また、生じさせる可能性がある音の大きさによっては、吸音材のほかに遮音材も設置し、音が壁を貫通しないようにする対策があります。なお、住宅からの音漏れ・侵入については、窓や換気口など、開口部が原因になっているケースが多いです。したがって、壁の防音対策に合わせて、窓に内窓を設置し二重窓にする、換気口に消音材を設置するなどの対策を取り入れると良いでしょう。

こういった方法による防音室は、下で紹介する本格的な防音室と比較すると、リーズナブルで工事にかかる時間も短いというメリットがあります。しかし、遮音性能に関してはそこまで高い環境を作ることができません。こういった簡易的な対策は、外から侵入する騒音を緩和したい、比較的大きな音量で映画を楽しみたいなど、生活騒音レベルをある程度軽減できる程度と考えてください。自宅カラオケや楽器の演奏による大音量を防げるほどの防音効果は得られないです。

②ユニット型防音室を設置する

二つ目の手法は、ユニット型防音室を購入し、部屋の一角に設置してもらうという手法です。これは、大規模な内装工事が何らかの理由で出来ない…という場合や、本格的な防音リフォームほどのコストをかけられないという方に選ばれます。

ユニット型防音室は、ヤマハさんが販売しているアビテックスのように、高い防音性能を保持したプレハブ小屋のような物です。設置の際は、部屋の中で組み立てるだけですので、本格的な内装工事の必要がありません。したがって、マンションの管理規約により大掛かりなリノベーションが禁止されているといったような場合でも、高性能な防音室が容易できる手法として人気です。

注意が必要なのは、ユニット型防音室は、性能や規格が決まったものを購入するため、室内の音響環境を自分好みのものにカスタマイズするなどと言ったことができません。また、部屋の中に設置できることが想定されているので、広さや天井高が低く、窮屈に感じる可能性があります。その他にも、気密性が高い狭い部屋なので、室温が上昇しやすい、酸欠の危険があるなど、長時間の利用には適していません。
コストに関しては、下で紹介する本格的な防音リフォームよりも安価と言われていますが、高性能なものは200万円以上かかりますので、決して安価ではありません。

③一室まるごと防音工事を施す

これが、皆さんがイメージする防音室を作る方法だと思います。楽器の演奏や自宅カラオケルームなど、より本格的な防音室が欲しいと考える場合、一室まるごと防音室に作り替える防音リフォームがオススメです。

既存の部屋に対して、壁や床、天井に吸音対策や遮音対策を行うのに加え、窓や換気口の防音対策など、全ての面に防音工事を行うので、非常に高性能な防音室を作ることが可能です。さらに、一から防音室を作りますので、ユニット型防音室では難しい、音響環境の調整など、お客様の利用用途に合わせた防音室を作ることが可能です。

この方法であれば、基本的にはどのような用途の防音室も実現可能ですが、高い性能を求める場合はその分コストが高くなっていきます。

マンションに防音室を作るための費用と日数について

それでは、マンションに防音室が欲しいと思った時、防音工事にいくらぐらいかかるのか、またどれぐらいの期間があれば防音室が実現できるのかについてもご紹介します。

ここでは、上述した3つの防音手段について、大まかな費用相場と工期についてご紹介します。

マンションに防音室を作るための費用

自宅に防音室を作る場合、皆さんが最も気になるのが「いくらぐらいかかるの?」と言ったコストの問題だと思います。なお、同じ手段を選んだ場合でも、施工環境や求める防音性能などによって費用は変わりますが、以下で大まかな費用相場をご紹介します。

  • ①壁に防音対策を施し遮音性を高める・・・10~50万円
  • ②ユニット型防音室を設置する・・・50~300万円
  • ③一室まるごと防音工事を施す・・・200~500万円

上記の費用は、あくまでも一例です。実際の防音工事にかかる費用は、防音室の利用用途や防音工事を行う住宅の施工環境、周辺の環境騒音によって大幅に異なります。したがって、より詳しい費用が知りたいと考えている方は、お気軽に阪神防音にお見積りの相談をしてください。

マンションに防音室を作るためにかかる日数

マンションに防音室を作るための工期は、どのような手段を選択するのかによって大幅に変わります。ここでは、上述した3つの手段について、防音室が完成するまでにかかる日数の一例をご紹介します。

  • ①壁に防音対策を施し遮音性を高める・・・1~5日
  • ②ユニット型防音室を設置する・・・半日~1日
  • ③一室まるごと防音工事を施す・・・10日~18日

防音室を設けるための日数に関しては、ユニット型防音室を設置するという方法が最も早いです。というのも、ユニット型防音室は、既製品を購入して室内で組み立てるだけですので、設置することだけを考えると1日あれば確実に完了するはずです。もちろん、ユニット型防音室を選ぶために、いくつかのショールームを回らなければならないので、その辺りを考えると想像している以上に手間はかかります。

壁の遮音対策や内窓の設置など、簡易的な防音対策で防音室を作る場合、どのような対策を行うのかによってかかる日数がかなり変わります。例えば、窓を二重窓にするだけであれば半日程度で完了するのですが、壁の中に防音材を設置するまでの工事になると、既存の壁を一度解体し、吸音材や遮音材を設置して壁を作り直すという工程になります。そのため、最低でも数日程度はかかると考えておきましょう。
一室まるまる防音室を作るまでになると、最低でも10日ほどはかかります。ドラム室などになると、コンクリートの増し打ちが必要になるケースもあり、最大で3週間程度かかることがあります。

マンションに防音室を設けるの注意点について

それでは最後に、マンションで本格的な防音室を作りたいと考えている方が注意しなければならないいくつかのポイントをご紹介します。

マンションの管理規約を確認しておく

マンションなどの集合住宅で防音室を作る場合、一戸建て住宅とは異なり、住人さんの要望に沿ってどのような工事でもできるというわけではありません。どのようなマンションにも、管理規約というものが定められていて、住人はその管理規約を遵守しなければいけません。

例えば、いくら住人が本格的な防音工事を行いたいと考えていたとしても、マンションの管理規約で壁を解体するようなリフォームが禁止されている場合、防音室を作ることは難しいです。なお、防音工事のような大掛かりなリフォームが管理規約上問題が無い場合でも、工事を行う前に管理会社に連絡し許可をもらう必要があります。

この他にも、防音室の利用用途によっては防音工事を行う意味がない場合もあるので注意しましょう。例えば、マンションの中には、防音工事以前に、楽器の演奏が禁止されている場合があります。このようなマンションでは、防音工事を行ったとしても楽器の演奏ができないのでコストをかける意味がありません。また、特定の楽器だけ禁止されているというケースも多いので、防音工事を検討した時には、まず最初に管理規約を確認してください。

コストではなく、利用目的にあった方法を選ぶ

上で紹介したように、防音室を実現する方法もいくつかの手段が存在します。そして、どの手段を選択するのかによって、かかるコストが大幅に変わります。

こういった場合、多くの方は「できるだけ安くつく方法を選びたい!」と考えがちですが、防音工事は、コストに注目するのではなく、「どのような利用用途で防音室が必要なのか?」を重視すべきです。というのも、利用用途に合わない手段で防音工事を行ったとしても、音漏れや音の侵入が防げないので、かけたコストが無駄になってしまいます。例えば、「安くしたいからひとまず部分的な防音対策を試してみよう」と考え、30万円かけて壁の防音工事を行ったとしましょう。このような簡易的な防音室で、楽器の演奏をした場合、近隣の方から苦情が確実にくるでしょう。そして、その後に一室まるまる防音室に作り替えることにした場合、次の防音工事で30万円が引かれるようなことはありません。

防音室は、どのような手段で実現しても、それなりのコストがかかりますので、そのコストが無駄にならないよう、最初からジャストスペックの防音室が実現できるような計画をたてましょう。最終的に、それが最も安価に防音室を実現する方法となります。

用途に適した防音室が実現できるか確認する

マンションで高性能な防音室を作りたいと考える場合、あなたの用途に見合う性能の防音室が本当に作れるのかを事前に確認しておかなければいけません。

例えば、ドラムなどの打楽器を演奏するための防音室は、他の楽器よりも音が大きく、響きやすいです。さらに、楽器から振動が直接伝わりますので、床の防音性能をかなり高くする必要があります。実際に、一戸建て住宅でドラム用防音室を実現する場合、1階部分の居室を選んだうえ、床はコンクリートを増し打ちするなど、かなり高度な対策を施します。もちろん、壁や天井についても、素材自体が高い遮音性を持つものを採用します。

つまり、高性能な防音室を作らなければならない場合には、マンションの2階以上では、お客様が求める性能を実現できない可能性があるわけです。したがって、あなたの防音室の用途が、ドラムなどの打楽器や低音が響く楽器の演奏の場合、事前に「施工が可能なのか?」「必要な性能を実現できるのか?」をチェックしておきましょう。

まとめ

今回は、マンションなどの集合住宅に防音室を設けるための手段について、実際に防音工事を行う場合の費用相場などをご紹介しました。

この記事でご紹介したように、マンションに防音室を作る手段はいくつかの方法が存在します。そして、どの手段にて防音室を作るのかによって工事にかかる費用が大きく変わります。ただ、防音室を作る時には、「工事にいくらぐらいかかるのか?」に着目するのはあまりオススメできません。
防音室を作る目的は、「音漏れで近隣の人に迷惑を掛けないようにする」「外部騒音に悩まされないようにする」な訳ですし、これを実現できないのであればいくらコストが安くなっても意味がないのです。防音室を作る時には、あなたの防音室の利用用途に必要な性能がどの程度なのかをまず出してもらい、その次にその性能を実現するのにいくらかかるのかをチェックするという順番で考えてください。

阪神防音は、マンションでの防音工事事例も沢山ありますので、安心して防音工事の相談をしてください。

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