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ギター初心者がおさえておくべき練習場所の基礎知識!ギターの音は騒音トラブルの原因になり得る

新型コロナウイルス問題により在宅時間が長くなった際には、自宅で気軽に楽しめる趣味の一つとして、楽器の練習を始めたという方が多いようです。そして数ある楽器の中でも、特に高い人気を誇っているのがギターです。ギターは、ピアノやドラムなどのように、練習のために広いスペースが求められるといったことはありませんし、自宅でもソファーに座りながら気軽に練習ができるという手軽さがその人気の理由だと考えられます。また、エレキギターに関しては、アンプにつながなければ静かに練習ができると考える方が多く、楽器の音で近隣住民に迷惑をかける心配が少ない楽器だというイメージが強いようです。

最初に行っておきますが、ギターに関する「騒音問題の心配が少ない」という印象については、大きな間違いです。実際に、賃貸の集合住宅などでは、ギターを含めて楽器の演奏を禁止している物件が多いですし、隠れて自宅内で演奏したとしてもすぐに他の部屋に住む方にバレてしまうほどの音が生じます。
そこでこの記事では、ギター初心者の方が知っておきたい、自宅でギターの練習をしたいと考えた時の効果的な防音対策について解説します。

自宅でギターの演奏を行う場合の最低限のマナーについて

それではまず、自宅でギターの練習をしたいと考えている方に向け、防音対策以前に最低限押さえておかなければならない基本的なマナーについてご紹介します。

ギターの演奏に関わらず、大きな音というものは、人の生活に大きな影響を与えるものです。例えば、リビングでリラックスしている、寝室で寝ようとしているなんて時に、お隣の家から大きな音が聞こえてくれば、誰でも不快に感じてしまうことでしょう。どのような楽器でも、練習にはそれなりの音が伴いますので、最低限守らなければならないマナーというものがあるのです。これを無視すると、思わぬトラブルに発展する可能性があるので注意しましょう。

自宅でギターの練習をしたいと考えている方は、以下のような点に注意すべきです。

  • 時間帯を考慮する
    一つ目の注意点は、ギターの練習をする時間帯についてです。どのような楽器でも、早朝や深夜の演奏は避け、基本的に朝10時ごろから夜は20時頃までの時間帯を目安にすべきです。早朝や深夜は、周囲が静かになる分、音が伝わりやすくなってしまいます。また、周囲の方が就寝しているのであれば、眠りを妨げる原因となりますので、騒音を原因としてトラブルに発展するリスクが高くなります。集合住宅、戸建て住宅など、住居の形状は問わず、楽器の演奏は常識の範囲内の時間帯に行うようにしましょう。
  • ドアや窓は閉めて練習する
    ギターなどの楽器の練習を自宅で行う場合、部屋の窓やドアをしっかりと閉めてから行いましょう。当然、窓やドアを開けたまま演奏すれば、音がダイレクトに漏れていきますので、近隣への影響が大きくなります。通常の窓やドアは、そこまで高い防音性を持っていませんが、閉めていればそれなりに音漏れを防いでくれます。なお、音は距離が離れるほど減退するものですので、音の出口となる窓やドア、隣人との境界壁からなるべく離れた位置で演奏をするのも大切です。

上記は、ギターに限らず、どのような楽器の練習の場合でも守らなければならない最低限のマナーです。特に、マンションやアパートなどの集合住宅は、隣人の生活空間との距離が非常に近くなるため、徹底して守るように心がけてください。

ギターの演奏音による騒音トラブルを防止するための防音対策について

それではここからは、本題となるギターの防音対策について解説します。上で紹介したのは、あくまで最低限のマナーの話です。住んでいる場所の条件などによっては、上で紹介したマナーを守っていても、隣家に音が伝わり、苦情が出てしまう可能性があります。例えば、集合住宅などでは、「楽器可」となっている物件があり、このような物件であれば自由にギターの練習が可能と勘違いする方がいます。楽器可というのは、あくまでも楽器の演奏が認められているだけであり、他の入居者が不快に思うよな騒音を出しても良いという許可ではないのです。

つまり、自宅でギターの練習をする際には、近隣の方が音で迷惑に感じることが無いように、演奏者側が何らかの対策を施さなければならないと考えてください。ここでは、ギター初心者の方に向け、効果的な防音対策をいくつかご紹介します。

消音系のアイテムを利用する

一つ目の方法としては、ギターから生じる音を小さくできるようなアイテムを活用するという防音対策です。いわゆる「消音器」と呼ばれるアイテムなのですが、ギターの場合、いくつかの種類が存在します。

  • サウンドホールカバー
    サウンドホールカバーは、アコースティックギターの消音アイテムです。ギターのボディーにある「サウンドホール」と呼ばれる空洞を塞ぐためのアイテムで、これを利用することでギターの音を消音可能です。サウンドホールカバーは、本来ハウリングを防ぐために使用されるものなのですが、自宅練習の際などにギターから生じる音を小さくできる防音アイテムとしても利用可能です。アコースティックギターは、サウンドホールで音が拡張される仕組みなので、これを塞ぐことである程度の防音が期待できます。
  • サイレントピック
    サイレントピックは、その名称から分かるように、演奏時の音を小さくするためのピックです。「サイレント」という名称なので、音が全く出なくなることをイメージするかもしれませんが、そうではありません。この消音アイテムは、通常のピックよりも柔らかい素材で作られていて、演奏によって生じる音を抑えることができるようになるとされます。つまり、演奏音は多少小さくなるものの、生じますので、上で紹介したサウンドホールカバーなどと併用するのも良いかもしれませんね。ちなみに、通常のピックよりも柔らかい素材なので、ギターの弾き心地がかなり違います。慣れないうちは、サイレントピックが原因でうまく演奏できないという声もありますが、安価に防音できる対策として人気です。
  • 弱音器
    弱音器は、アコースティックギターのブリッジ付近に取り付けるアイテムで、これにより生じる音の大きさを抑えることができるようになります。弦楽器の消音器としてよく利用される方法なのですが、簡単に言うと、弾いたときの弦の振動を抑えることで、音の伸びがなくなり、音量が小さくなるといった仕組みになっています。

ギターの演奏音を抑えるアイテムは上記のような物があります。注意が必要なのは、これらの対策については、ギターの演奏音そのものは小さくなるものの、ピックなどで弦をつま弾く際の音は基本的に残ってしまう点です。実は、ギターの演奏による騒音トラブルでは、演奏音のみに苦情が出るのではなく、弦をはじくときにシャカシャカと言った音が気になる…という苦情も多いと言われていますので、これだけでは完全な防音対策とは言えないでしょう。

ギター側で防音対策をする

ギターの防音対策については、上のような消音器ではなく、ギターそのものを使って音を小さくするという方法もあります。例えば、以下のような防音対策画考えられます。

  • サイレントギター
    サイレントギターは、「サイレント(音を立てない)」という名称がつけられているように、演奏時に生じる音量を極限まで抑えることを目的に開発されたギターです。これは、アコースティックギターのボディ部分を取り除いているため、音が増幅することなく、騒音トラブルを防止できるとされています。ちなみに、ギターにヘッドホンを繋いで演奏すれば、アコースティックギターの音質で自分の演奏音を聞きながら練習することが可能です。
  • エレキギターにヘッドホンを繋ぐ
    エレキギターは、アンプにつながなければ大きな音は生じないギターです。バンド演奏では、大きな音で非常に目立つ楽器なのですが、あれはアンプにつないでいるからです。したがって、アンプにつながずに、生音だけで練習すれば、日中であれば騒音トラブルに発展するような大きな音は生じないです。なお、自分の演奏音を聞きながら練習したい場合は、ヘッドホンにつないで音を聞きましょう。この方法であれば、外に大音量の演奏音が出なくなるため、騒音トラブルの可能性が少なくなります。

上記のように、ギターそのものに対策を施すことで、大きな音が生じるのを防ぐことが可能です。ただ、これらの方法に関しても、弦を弾く音はどうしても生じてしまいますので、演奏する場所の立地や建物構造によっては、「ギターの生音がうるさい!」と苦情が出る可能性があります。

簡易的な防音対策を施す

ここからは、楽器側で対策を行うのではなく、部屋に何らかの防音対策を施すことで音が漏れないようにする方法です。賃貸住宅に住んでいる方であれば、専門業者に依頼して防音工事を行うという対策が難しいです。賃貸住宅は、そこに住んでいたとしても持ち物件ではありませんし、家主さんの許可が無ければ本格的な防音工事ができません。そして、部屋を傷つけるような防音対策については、住人が費用を支払うにしても認めてもらうことができないでしょう。

このような場合には、以下のような対策を検討しましょう。

  • 隙間テープを設置する
    上でも紹介しましたが、楽器の演奏を行う場合には、窓やドアをしっかりと閉めておくのがマナーです。ただ、通常の窓やドアは、きちんと閉めていたとしても小さな隙間が生じてしまう構造になっています。窓やドアの隙間は、音漏れの原因となるので、隙間テープを利用してしっかりと埋めると良いでしょう。部屋の気密性が高くなれば、音が漏れにくくなります。
  • 防音カーテンを設置する
    窓は、壁と比較すると非常に薄い素材なので、どうしても遮音性が低くなってしまいます。楽器の音などは、窓の防音性の低さが原因となり、音漏れすることが多いため、自宅でギターの演奏を考えているなら、窓の防音対策が必要不可欠なのです。ただ、賃貸の場合は大掛かりな防音工事ができないので、防音カーテンなどを取り付けることで、音漏れを防ぐといった対策になるでしょう。防音カーテンは、特殊な生地、織り方を採用することで、通常のカーテンにはない、高い防音性を持っています。アンプを通したギターの音などは防げませんが、消音対策を施したギター演奏程度なら効果的です。

上記以外にも、換気口に消音材を設置する、隣家との境界壁に防音パネルを設置するなど、住人さん自身が行える簡易的な防音対策はたくさんあります。楽器の消音対策と合わせて行うことで、騒音問題を防ぐことができるようになるでしょう。

防音工事を行う

戸建てや分譲マンションなど、自分の持ち物件なのであれば、専門業者に依頼してしっかりと防音工事を施すのがおすすめです。ここでは、ギターの防音に有効な対策をいくつかご紹介します。

  • 二重窓にする
    窓の防音性能を飛躍的に高める方法が二重窓工事です。賃貸物件であれば、本格的な工事ができないため、防音カーテンなどで対策を施すしかありませんが、持ち物件の場合は二重窓工事がおすすめです。二重窓は、窓の防音性を高めるだけでなく、断熱性や気密性を高めることができるため、空調効率を向上させ、光熱費削減も目指せます。
  • 防音ドアに交換する
    これはどちらかというと、同居する家族がギターの演奏音に悩まなくて済むようにするなど、家族間の騒音問題を解消するための対策です。通常の室内ドアは、換気を目的にドアの下部に隙間が生じる構造になっています。つまり、きちんと閉じていても、音は普通に漏れていくのです。防音ドアは、ドア枠にパッキンを取り付け、閉じる際にパッキンを潰すことで完全に隙間を無くすことができるため、ドア部分からの音漏れを防止し、家族に音で迷惑をかけなくて済みます。
  • ユニット型防音室を設置する
    防音効果を持った小さなプレハブ小屋のような物がユニット型防音室と呼ばれます。楽器メーカーが販売する製品は、アンプを通したギターの演奏音でもしっかりと防音することができるため、思い切り音を出したいという希望がある方は、部屋を防音室にするかユニット型防音室を設置するしかないでしょう。ユニット型防音室は、部屋の広さは選べるものの、ギリギリの広さの物を購入した場合、室内の反響音で演奏者が自分の音を不快に感じてしまうこともあります。
  • 防音室を作る
    最後は、既存の部屋を楽器の演奏に耐えられるレベルの防音室に作り替えるという方法です。自分の演奏音を聞きながら練習がしたい、将来的には友人とバンド演奏なども楽しみたい、ギター以外の楽器も演奏したいといった要望を持つ方であれば、本格的な防音室を用意するのがおすすめです。コストはかかりますが、音漏れを気にすることなく楽器の練習ができるため、ギターの上達も早くなるでしょう。。

まとめ

今回は、自宅でギターの練習をしたいと考えている方に向け、近隣住人に音で迷惑をかけないようにするための、ギターの防音対策について解説しました。ギターは、ソファーなどに座りながら一人で練習することができる楽器ということもあり、コロナ禍で在宅時間が長くなった時には、趣味として練習を始めたという方が多いとされています。ピアノやドラムなどと比較しても、場所をとらない、楽器そのものが安く手に入るなどといったメリットもありますし、手軽な趣味として始められるのが良いのだと思います。

ただ、どのような楽器でも同じですが、楽器を演奏するということは、周囲に音で迷惑をかけてしまう可能性が絶対に生じてしまいます。ギターは、アンプにつながずに生音で練習すれば、そこまで大きな演奏音が生じないため「これぐらいなら問題ないだろう!」と勝手に考える人も少なくありません。しかし、ギターの演奏は、楽器音だけでなく弦を弾く音が隣家に伝わり、それで騒音トラブルになることもあるとされているのです。

記事内では、賃貸などに住んでいて本格的な防音工事が難しい方でも可能な対策もご紹介していますので、自宅でギターの練習をする場合、ぜひ参考にしてみてください。なお、エレキギターなどを、自宅でも思い切り演奏したいという要望を持っている方は、阪神防音のような防音工事の専門業者に相談するほかありません。

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