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防音室っていくらで作れるの?自宅の防音室工事の注意点と大まかな費用相場をご紹介

自宅にカラオケルームを作りたい、ピアノの練習をしたいなど、防音室リフォームを検討中の方にとって最も気になるのが、防音室を作るためにかかる費用なのではないでしょうか?実際に、Googleでの検索ボリュームでは「防音室いくら」と言った費用に関する直接的な検索キーワードが使用される事が非常に多いようです。

そこで当コラムでは、皆さんのそんな疑問にお答えすべく、防音室を作るためにいくらかかるのか、大まかな費用相場について解説します。ただ、防音工事は、同じ利用用途のものでも、工事にかかる費用が大幅に変わるケースも珍しくありません。一般の方からすると、「同じピアノ用防音室なのに、なぜ価格が変わるの?」と気になる方も多いと思いますので、防音室工事の費用が変わる理由なども合わせてご紹介します。

防音室はいくらで作れる?実は性能や建物構造で費用が変わる!

それではまず、皆さんが気になっている「防音室はいくらで作れるの?」について解説します。防音室工事にかかる費用については、他のお買い物と異なり、定価のような物が無い点に注意しなければいけません。これは、防音室は「作る人」によって利用用途が異なり、実現しなければならない性能や防音工事を施す建物の構造などが異なるからです。防音室の性能については、工事の前に防音室の使い方などを想定してある程度調整することが可能ですが、建物構造については、住み替える以外に変更することができないので、注意が必要です。

一般的に、防音工事にかかる費用というのは、工事を施す建物自体が持つ気密性や防音性が低いほど高額になります。また、防音性能は、駆体に使用している建材の重量が、重ければ重いほど、音を通しにくくなるという特徴があるので、木造建築が多い一戸建て住宅よりも鉄筋コンクリート造のマンションなどの方が、防音工事の費用を抑えられる傾向にあります。
建物構造と防音工事費用の関係性を簡単に示すと、建物自体が持つ防音性は「鉄筋コンクリート造>鉄骨鉄筋コンクリート造>鉄骨造>木造」という感じになりますので、木造の建物が最も防音工事にかかる費用が高くなると考えてください。

以下に、鉄筋コンクリート造のマンションと木造の戸建て住宅で防音室工事を行う場合の大まかな費用感をご紹介します。

■鉄筋コンクリート造のマンションに防音室を作る場合
ここでは、鉄筋コンクリート造のマンションにて、「隣戸に対してDr-65~70」の性能を発揮する防音室を作る場合です。この場合、防音工事を施す部屋の既存面積ごとの費用は以下のような工事費用となります。

  • 6畳 350万円
  • 7畳 380万円
  • 8畳 400万円

※上記費用は、あくまでも一般的な防音室工事の費用相場です。阪神防音は、どこよりも安価な防音工事を心がけていますので、詳細な価格についてはお問い合わせください。

■木造の戸建て住宅に防音室を作る場合
次は木造戸建て住宅に防音室を作る場合です。「外壁+1m地点に対してDr-65~70」の性能をもつ防音室を作る場合の費用相場は以下のような感じです。

  • 6畳 390万円
  • 7畳 410万円
  • 8畳 440万円

※上記費用は、あくまでも一般的な防音室工事の費用相場です。阪神防音は、どこよりも安価な防音工事を心がけていますので、詳細な価格についてはお問い合わせください。

防音室工事は、上記のように、建物自体が持つ防音性能がどうしても低くなる、木造の方が高くなります。一般的に、鉄筋コンクリート造と木造の建物に同じ性能の防音室を実現する場合、1〜2割程度は木造の方が高くなると考えましょう。

防音室を実現する方法は2種類ある!

「自宅に防音室を作る!」と聞くと、多くの方は阪神防音のような防音工事の専門業者に依頼して、防音室工事を行ってもらうことをイメージすると思います。しかし実は、高い性能をもつ防音室を自宅に実現する手段は、防音室工事を行う以外にも存在します。一般的に、楽器の演奏などにも耐えられるレベルの防音室を実現する場合、以下の2つの手法があります。

  • 楽器メーカーなどが販売しているユニット型防音室を設置する
  • 部屋全体を防音室にリフォームする

どちらの方法も、最終的に「自宅で楽器の演奏が可能になる」という結果は同じですが、それを実現するための工程やかかる費用、防音室の使い勝手などが決定的に異なります。ここで、それぞれの防音室の実現方法の違いについて簡単に解説します。

①楽器メーカーなどが販売しているユニット型防音室を設置する

防音室は、専門業者に本格的なリフォーム工事を依頼しなくても、高い防音性を保持したユニット型防音室を購入し、部屋の中にそれを設置するという方法で実現することも可能です。例えば、ヤマハのアビテックス、カワイのナサールなどが有名です。

ユニット型防音室は、簡単に言うと防音性能をもったプレハブ小屋のような物で、部屋の中で組み立てるだけで防音室が完成します。したがって、既存の部屋に大幅なリフォーム工事などを施す必要がなく、短期間で防音室を実現することが可能です。また、引っ越しの際には、解体して引っ越し先に持ち込み、再度組み立てるといった自由度の高さを持っているのが大きなメリットになるでしょう。その一方で、既製品を購入することになるわけですので、自分好みの音響環境を実現することができない、部屋の中に設置するために天井高が低い、物によってはエアコンなどが設置できないので中に長時間滞在できないなどと言った点が問題視されることがあります。

ユニット型防音室は、賃貸で本格的な防音工事ができない、分譲マンションでも管理規約で防音工事など大掛かりなリフォームが禁止されているという場合に採用されるケースが多いです。防音室を実現するためにかかる費用的には、下で紹介するフルリフォームよりも安価ですが、性能や防音室の使い勝手とのバランスを考えると、決して安くつく防音室ではないと考えてください。

②部屋全体を防音室にリフォームする

これが、皆さんがイメージする「自宅に防音室を作る」という手法だと思います。専門業者に依頼して、防音室工事を行う場合、お客様の利用用途に合わせた防音性能や音響環境、使い勝手を実現できるのが最大のメリットです。

防音室工事は、窓やドアなどに防音性の高い建材を使うのは当然として、壁や床、天井なども一度解体したうえで、高い防音性を持つように作り替えます。そのため、ユニット型防音室と比較すると、防音室が出来上がるまで、時間がかかる、コストが高くなってしまう点がデメリットと考えられがちです。

ただし、防音室というものは、単に音漏れがしなくなれば良いのではなく、防音室内でも快適に過ごせるような環境を作らなければ意味がありません。例えば、小型のユニット型防音室は、1時間程度中にいると、息苦しさを感じて長時間楽器の練習ができない…なんて話をよく聞きます。また、音響環境を使用者に合わせて微調整することができないので、楽器の上達を考えると、あまり適していないという声も多いです。フルリフォームによる防音室は、お客様の要望や利用用途に合わせて設計されますので、ユニット型防音室に存在するような問題が生じないのが大きなメリットです。

用途別!防音室に必要な性能とは?

それでは次に、具体的な防音室の利用用途について、お客様からのご相談が多い防音室に必要な性能を簡単に解説します。防音室工事は、防音室の中でどのような音を生じさせるのかによって、必要な性能が変わります。そのため、防音工事にかかる費用が、案件ごとに全く異なることになるわけです。

ここでは、お客様からのご相談が多い用途の防音室について、それぞれの注意点をご紹介します。

①ピアノ用防音室は振動にも注意

ピアノ用防音室を作る場合、最低限実現しなければならない遮音等級がDr-55程度です。また、遮音性能だけでなく、吸音性能についてもしっかりと設計を行わなければいけません。

具体的な防音工事の内容については、建物の構造によって異なるのですが、壁や天井にグラスウールや石こうボードといった防音材を施工したり、防音扉や防音窓を設置して、建物外への音漏れを防ぎます。

注意が必要なのは、ピアノの演奏による音は、空気音への対策のみでは不十分であるという点です。ピアノの演奏を行う際には、ペダルを踏む動作があるのですが、こういった動作によって床に振動が伝わります。マンションなど、集合住宅の2階以上でピアノを演奏する際には、ピアノの音色によって隣家とトラブルになるケースより、振動音で階下の住人とトラブルになるケースが多いと言われています。したがって、防音室の床については、振動が伝わらないように、浮き床構造にするなど、しっかりと防音対策をしなければいけません。

②ドラムやバンド用防音室は振動にも注意

生ドラムの演奏やバンド演奏を目的とした防音室は、ピアノ用防音室などと比較しても、もっと高度な遮音性能が求められます。生ドラムを叩くときの衝撃音や、エレキベースの低音は、防音が非常に難しく、中途半端な防音室では音漏れを防ぎきれません。

ドラムやエレキベースの重低音は、部屋の低い場所、床や壁、地面などを伝わりやすいという特性を持っていますので、そういった部分の遮音性を高めるため、コンクリート工事が必要になるケースがあります。なお、ドラムの練習用に防音室を作る場合、防音室内の残響時間はやや短めに設定するのがオススメです。

③カラオケ、ホームシアター用防音室は室内環境に注意

カラオケやホームシアターを目的とした防音室の場合、D-60~70前後の高い遮音性能を実現するだけでなく、人が快適に過ごせる環境を作ってあげる必要があります。というのも、カラオケやホームシアターは、人が長時間滞在しますし、その部屋の中でリラックスできることが求められます。

さらに、ホームシアターなどは、音漏れを防げば良いだけでなく、映像に没入できるようにするためには、防音室外からの音の侵入も防がなければ、家族の生活音が聞こえてきて、急に現実に戻される…なんてことになりかねません。したがって、ホームシアターは、非常に高い遮音性能と、防音室内の音響環境を同時に作る必要があると考えてください。

なお、防音室内に長時間滞在しても苦にならないようにするには、空調設備や換気設備を完備する必要があります。ただ、こういった設備は、防音上の弱点になることがあるので、しっかりと対策が必要です。

防音室工事を行う場合の注意点について

最後に、専門業者に防音室を作ってもらうと決めた方に向け、「ここに注意すべき!」というポイントをいくつかご紹介します。

マンションの場合、防音工事が可能かをチェック

マンションなどの集合住宅の場合、防音工事を行いたくてもできないケースがあるので、事前に確認しておきましょう。まず、賃貸住宅の場合は、基本的に住人の持ち物ではないので、専門業者による防音室工事など、本格的なリフォームは認められないと考えましょう。稀に、物件オーナー様が、住人さんが費用を支払うことを前提として防音工事を認めてくれる場合があるのですが、この場合でも、退去時の原状回復について書面にてきちんと取り決めしておかなければいけません。

分譲マンションについては、住人さんの持ち物ですので、「住人の自由では?」と考えてしまいますよね。しかし、分譲マンションの場合、管理規約で大掛かりなリフォームについて制限がなされている場合があり、防音工事が認められない場合があるのです。したがって、防音室を作ろうと考えた時には、まずマンションの管理規約を確認してください。なお、リフォーム工事は認められているものの、楽器の演奏が禁止されていて、防音室を作る意味がないというケースもあるようですので、その辺りもきちんと確認しておきましょう。

換気性能について

防音室は、音漏れを無くすために非常に気密性の高い空間となっています。そのため、1畳程度の狭い防音室の場合、室内に長時間滞在するだけで、室温が上昇して不快に感じるようになります。さらに、酸素濃度が低下し、酸欠の恐れまであるのです。

こういったことから、防音室内の快適な環境を維持するためには、エアコンや換気設備が必須になります。ただ、エアコンや換気設備は、防音室に穴をあける行為ですので、防音性能の低下に注意しなければいけません。稀に、防音工事とエアコンの取り付けを別々に行う方がいるのですが、この場合、エアコンの取り付けが原因となり、防音性能が低下してしまう恐れがあります。エアコンや換気設備については、防音室工事に合わせて行うようにしましょう。

防音室の性能保証について

防音室は、あなたが防音室を利用する際に、きちんと音漏れを防止できなければ何の意味もありません。したがって、防音工事を依頼する業者選びの際には、防音室の性能を保証してくれる業者と契約すべきです。

防音工事業者の中には、防音工事前後の状況について、測定すらしない業者もいると言われているのですが、このような業者に防音工事を依頼した場合、高いお金をかけたのに音漏れが止まらない…なんてことになる恐れがあります。防音工事は、想定している防音性能を発揮するのが何よりも重要な訳ですので、防音工事の性能保証をつけてくれる業者と契約するのがオススメです。

防音工事の打ち合わせの際に、性能保証がついているかどうかを確認し、ない場合は候補から外しましょう。

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